冬になると、猫が毛布にもぐったり、日なたや暖房の近くで丸くなったりする姿をよく見かけます。
被毛に覆われている猫でも、寒さを感じないわけではありません。特に、子猫・高齢猫・被毛の少ない猫・持病のある猫などは、寒さの影響を受けやすいことがあります。
一方で、「猫のために室温は必ず○℃にしなければならない」と一律に決めるのも適切ではありません。年齢、毛の長さ、体格、健康状態、湿度、寝床などによって、快適に感じる環境は変わります。
RSPCAは、冬の猫の生活環境について10〜25℃の範囲を示し、10℃未満の環境へ長時間さらされると、低体温症や凍傷などのリスクが高まるとしています。
出典: RSPCA
この記事では、冬の室温を考えるときの目安、猫が寒いときに見せるサイン、暖房器具を使う際の注意点、寒い季節に特に気をつけたい体調変化について解説します。
猫には被毛があり、冬になると毛量が増える猫もいます。
それでも、寒さの影響を受けないわけではありません。
RSPCAは、猫は寒い環境にもある程度適応でき、冬には被毛が厚くなることがある一方、暖かく快適な場所を好み、寒い時期には毛布、日なた、暖房の近くなどを休憩場所として選ぶことがあると説明しています。
出典: RSPCA
Cornell Feline Health Centerも、低温・風・雪や氷への暴露は、特に外で過ごす猫で低体温症や凍傷のリスクにつながるとしています。
出典: Cornell Feline Health Center
つまり、**「毛があるから冬でも平気」**と考えるのではなく、その猫が寒がっていないかを観察することが大切です。
猫の室温について、すべての猫へ共通する「ベストな1℃」があるわけではありません。
年齢や体格、被毛、健康状態などによって寒さへの強さは異なります。
RSPCAは、冬の猫の環境について**10〜25℃**という幅を示しています。
出典: RSPCA
ただし、これは「10℃ならどの猫でも快適」という意味ではありません。
特に、
では、より暖かい環境を必要とする場合があります。
そのため家庭では、室温の数字だけでなく、猫の行動も合わせて判断するのがおすすめです。
猫は自分で快適な場所を探して移動します。
そのため、
など、温度の異なる場所を自由に選べる環境が理想的です。
Cats Protectionも、冬は暖かく快適で、すきま風の当たらない休憩場所を用意することを勧めています。
出典: Cats Protection
暖房を強くしすぎて部屋全体を暑くするよりも、猫自身が「暖かい」「少し涼しい」を選べるようにしましょう。
Cats Protectionでは、寒さを感じている猫に見られるサインとして、次のようなものを挙げています。
出典: Cats Protection
ただし、これらのサインだけで「単に寒い」と断定はできません。
たとえば、元気がない、丸まって動かないといった状態は、痛みや病気でも見られることがあります。
「暖かい場所へ移したら普段どおりになるか」だけではなく、食欲・水分・トイレ・呼吸なども確認しましょう。
猫は寝るときに体を丸めることがあります。
寒い環境では、体を小さく丸めることで熱を逃がしにくくすることができます。
ただし、丸まっている猫がすべて寒がっているわけではありません。
判断するときは、
などを一緒に確認しましょう。
大切なのは、その猫の「いつもの寝方」と比べることです。
寒さが強かったり、濡れた状態で低温環境へ長くさらされたりすると、猫も低体温症になることがあります。
Cats Protectionでは、低体温症が進んだ猫に見られるサインとして、
などを挙げています。
出典: Cats Protection
RSPCAも、低体温症では、
などが起こることがあり、すぐに獣医師の診察を受ける必要があるとしています。
出典: RSPCA
重い低体温症では、状態が悪化すると震えが見られなくなる場合もあります。
そのため、寒い場所にいた猫がぐったりしている場合に「もう震えていないから大丈夫」と判断してはいけません。
猫が濡れている場合は、まず室内へ移動し、タオルで水分を取り除きます。
Cats Protectionは、低体温症が疑われる猫について、
ことを勧めています。
一方で、熱湯・熱すぎる湯たんぽ・ドライヤーなどで急激に温めることは避けるよう注意しています。
出典: Cats Protection
低体温症が疑われる場合は、家庭で温めるだけで様子を見続けず、動物病院へ連絡してください。
冬は猫が安心して休める暖かい場所を作りましょう。
たとえば、
などがあります。
Cats Protectionは、暖かく快適で、すきま風の当たらない休憩場所を用意することを勧めています。
出典: Cats Protection
こたつや暖房のすぐ近くだけでなく、猫が少し離れられる場所も確保しましょう。
猫自身が暑いと感じたら移動できることが大切です。
窓やドアの近くは、室温表示以上に寒く感じる場合があります。
猫ベッドが冷たい窓際や玄関、風の通り道にある場合は、寝床の位置を見直してみましょう。
高齢猫や関節炎のある猫では、高い場所へジャンプすることが難しくなる場合があります。
Cats Protectionは、寒さが関節炎の猫に影響する可能性があるため、暖かく快適な寝床を用意し、簡単にアクセスできるようにすることを勧めています。
出典: Cats Protection
Cornell Feline Health Centerは、低温・風・雪・氷によって低体温症や凍傷のリスクが高まるため、可能であれば猫を屋内で過ごさせることを勧めています。
出典: Cornell Feline Health Center
Cats Protectionも、夜は猫を室内へ入れ、暖かく安全な寝場所を用意することを推奨しています。
出典: Cats Protection
寒い季節でも水分補給は必要です。
Cats Protectionは、外の水が凍ることを考え、冬は室内に新鮮な水を用意しておくことを勧めています。
出典: Cats Protection
被毛は寒さから体を守る役割があります。
RSPCAは、定期的なブラッシングによって夏毛が抜け、冬毛への移行を助けることを冬のケアとして紹介しています。
出典: RSPCA
暖房器具は冬の寒さ対策に役立ちますが、猫が長時間近づきすぎないよう注意が必要です。
猫が暑くなったときに、自由に別の場所へ移動できるようにしましょう。
特に高齢猫、子猫、病気やけがで動きにくい猫では注意が必要です。
Cats Protectionは、暖炉などを使う場合は猫が近づかないようガードを設け、必ず監視することを勧めています。
出典: Cats Protection
ストーブなども同様に、転倒や接触、やけどを防げるよう安全な距離を確保してください。
ペット用ヒーターや電気マットを使う場合は、メーカーが指定する方法で使用します。
猫が直接高温面へ長時間接触しないようにし、コードを噛む猫では配線にも注意してください。
暖房を使うと、室内が乾燥することがあります。
ただし、フケやかゆみ、脱毛が目立つ場合に、すべてを「冬の乾燥」と決めつけるのは避けましょう。
といった場合は、皮膚の病気など別の原因も考えられるため、獣医師へ相談してください。
体が小さく、寒さの影響を受けやすいことがあります。暖かく、すきま風のない場所で休めるようにしましょう。
Cats ProtectionやRSPCAは、高齢猫を寒さの影響を受けやすいグループとして挙げています。
被毛による断熱が少ないため、寒さの影響を受けやすくなります。
病気の種類や治療内容によって、寒さへの対応は異なります。冬の室温や寝床について不安がある場合は、かかりつけの獣医師へ相談してください。
Cornell Feline Health Centerは、不凍液を猫の手が届かない場所へ保管し、こぼれた場合はすぐに清掃するよう注意を呼びかけています。
出典: Cornell Feline Health Center
猫が不凍液をなめた可能性がある場合は、症状が出るまで待たず、すぐに動物病院へ連絡してください。
寒い時期、屋外の猫が暖を取るために車のエンジン周辺へ入り込むことがあります。
Cornell Feline Health Centerは、車を動かす前にタイヤ周辺を確認したり、ボンネットを軽く叩くなどして猫がいないか確認することを勧めています。
出典: Cornell Feline Health Center
次のような変化が一緒にある場合は、寒さ以外の体調不良も考える必要があります。
特に、寒い場所に長くいた後に衰弱・歩行異常・呼吸の変化・意識低下が見られる場合は、低体温症の可能性があります。
すぐに暖かい室内へ移動し、動物病院へ連絡してください。
冬は、
「暖房の前から動かなくなった」
「毛布にもぐることが増えた」
「去年より寝ている時間が長い」
など、猫の過ごし方が変わりやすい季節です。
普段から、
などを記録しておくと、「いつもの冬」と「今年の変化」を比較しやすくなります。
にゃんログでは、猫の毎日の写真と一緒に、その日の様子や気になったことを残せます。
AI気持ち診断は、低体温症や病気を診断するものではありません。震えが続く、ぐったりしている、呼吸がおかしいなどの異変がある場合は、アプリだけで判断せず動物病院へ相談してください。
猫も寒さを感じます。
冬の室温は、すべての猫へ共通する「正解の温度」があるわけではありませんが、RSPCAでは猫の冬の環境について**10〜25℃**という幅を示しています。
ただし、子猫・高齢猫・被毛の少ない猫・持病のある猫などでは、より暖かい環境が必要になる場合があります。
冬は、
といった対策を行いましょう。
そして大切なのは、室温計の数字だけでなく、その猫が普段とどう違うかを見ることです。
震える、ぐったりする、歩きにくそう、呼吸がおかしい、反応が鈍いなどの変化がある場合は、「寒いだけ」と考えず、早めに獣医師へ相談してください。
RSPCA - Cold Weather Care for Cats
https://www.rspca.org.uk/en/adviceandwelfare/seasonal/winter/pets/cats
Cats Protection - Keeping Cats Warm & Preventing Hypothermia
https://www.cats.org.uk/help-and-advice/home-and-environment/cats-and-cold-weather
Cats Protection - How to keep cats safe in cold weather
https://www.cats.org.uk/mediacentre/pressreleases/how-to-keep-cats-safe-in-cold-weather
Cornell Feline Health Center - Cold Weather Tips For Cats
https://www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/cornell-feline-health-center/health-information/cat-health-news/cold-weather-tips-cats
VCA Animal Hospitals - Taking Your Pet's Temperature
https://vcahospitals.com/know-your-pet/taking-your-pets-temperature